オフィスの改装やリニューアルを予定しているものの、「工事の間、デスクやキャビネットはどこに置けばいいのだろう」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。什器の保管は、計画を後回しにすると工期の遅れや什器の破損など思わぬトラブルにつながることがあります。
この記事では、オフィス改装時に什器の保管が必要になる理由から具体的な保管方法まで、詳しく解説します。
オフィス改装時に什器の保管が必要になる理由
「改装するだけなのに、なぜわざわざ什器を外に出す必要があるの?」と疑問に思うかもしれません。しかし、什器をそのまま残して工事を進めると、さまざまな問題が発生します。ここでは、保管が必要になる主な理由を3つに分けてお伝えします。
1. 改装工事中は作業スペースの確保が最優先
改装工事では、壁の解体や床の張り替え、電気配線のやり直しなど、広い作業スペースが必要になります。デスクやキャビネットが残ったままでは工事の効率が大幅に下がり、工期が延びる原因になりかねません。
また、消防法の観点からも、工事中の通路や避難経路を確保することが求められます。什器が通路をふさいでいる状態は安全面でもリスクがありますので、事前に搬出しておくことが基本です。
2. 什器の損傷・紛失リスクを防ぐ
工事中のオフィスには、粉塵や振動がつきものです。たとえば、壁の解体で飛び散った粉塵がPC内部に入り込んだり、資材の搬入時にキャビネットにぶつけて傷がついたりするケースは珍しくありません。改装後に什器の修理や買い替えが必要になると、当初の予算を大きく超えてしまうこともあります。
こうした損傷リスクを避けるには、工事エリアから什器を完全に退避させるのがもっとも確実な方法です。
3. 従業員の業務を止めないため
オフィスの改装中も、多くの企業では通常業務を続ける必要があります。什器が工事エリアに残っていると、一部の部署が作業スペースを失い、業務がストップしてしまう恐れがあります。
事前に什器を退避させておけば、エリアごとに順番に改装する「フェーズ工事」が可能になります。フェーズ工事なら、工事中でも一部フロアで通常どおり働ける環境を維持できるため、業務への影響を最小限に抑えられます。
オフィス改装時の什器保管方法は主に3つ
什器の保管方法は、大きく分けて3つあります。それぞれコストや手間、対応できる什器の量が異なるため、自社の改装規模に合わせて選ぶことが大切です。
| 保管方法 | コスト目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 外部の短期保管サービス | 月額数万〜数十万円 | セキュリティ・空調が整っている | 搬出入の手配が必要 |
| 社内の空きスペース | 追加費用なし〜少額 | コストを抑えやすい | 執務スペースを圧迫する |
| 移転・改装業者の一時預かり | 工事費に含まれる場合あり | 搬出入〜再設置まで一括対応 | 業者によって対応範囲が異なる |
1. 外部の短期保管サービス(トランクルーム・倉庫)を利用する
法人向けのトランクルームやレンタル倉庫は、オフィス什器の一時保管によく利用されています。屋内型の施設であれば、空調やセキュリティが整っているため、精密機器を含む什器も安心して預けられます。
最近では、搬出入のトラック手配から倉庫での保管、再配送までワンストップで対応するサービスも増えています。たとえば、デスクやチェア、書庫、ロッカーなど大型のオフィス家具をまとめて預けたい場合には、こうした一括対応型のサービスが便利です。
2. 社内の空きスペース・別フロアに一時退避する
改装が一部のフロアだけで済む場合は、別フロアや会議室などの空きスペースに什器を一時退避させる方法もあります。外部に預ける費用がかからないため、コスト面では最も負担が少ない選択肢です。
ただし、移動先のスペースに什器が大量に置かれると、その場所で働く従業員の業務に支障が出ることがあります。什器の量が多い場合や全面改装の場合には対応が難しいため、あくまで小規模な改装向けの方法と考えておきましょう。
3. オフィス移転・改装業者の一時預かりサービスを使う
オフィスの移転や改装を専門に手がける業者の中には、什器の一時預かりサービスを提供しているところがあります。搬出から保管、改装後の再設置まで一貫して任せられるため、担当者の負担が大幅に軽くなります。
レイアウト変更と什器の保管を同時に依頼できるのも大きなメリットです。「改装後の新しいレイアウトに合わせて什器を再配置してほしい」といった要望にも柔軟に対応してもらえるケースが多いので、改装業者に見積もりを取る際にあわせて相談してみるとよいでしょう。
什器の保管先を選ぶときにチェックすべき5つのポイント
保管方法を決めたら、次は具体的な保管先の選定です。ここでは、業者やサービスを比較する際に必ず確認しておきたい5つのポイントをご紹介します。
1. 保管期間と料金体系が合っているか
什器の保管サービスには、日割り・月額・パッケージ型などさまざまな料金体系があります。たとえば、改装期間が1〜2週間程度であれば日割り対応のサービスが割安ですし、1〜3ヶ月に及ぶなら月額プランのほうがトータルで安くなるケースが多いです。
改装工事のスケジュールから保管期間を逆算し、最適な料金体系のサービスを選ぶことがコストを抑える第一歩です。
2. 搬出入のサポート体制があるか
什器の搬出入を自社で手配する場合、養生材の準備、梱包、トラックの手配、作業員の確保と、思った以上に手間がかかります。搬出入中に什器を傷つけてしまうリスクもあるため、搬出入まで一括で対応してくれるサービスを選ぶと安心です。
特に大型のオフィス家具や重量のあるサーバーラックなどは、専門の作業員でないと安全に運べません。見積もり時に搬出入の対応範囲を必ず確認しておきましょう。
3. 保管環境(空調・セキュリティ)は十分か
保管環境の良し悪しは、什器の状態に直結します。特にサーバーやプリンターなどの精密機器は、高温多湿の環境に長時間置かれると故障の原因になります。屋内型で温湿度管理がされている施設を選ぶのが安全です。
セキュリティ面も重要なチェック項目です。監視カメラや入退室管理の有無、施錠方式などを事前に確認しておくと安心して預けられます。
4. 什器のサイズ・量に対応できるか
会議テーブルやパーティションなどの大型什器は、一般的なトランクルームでは入りきらないことがあります。事前に什器のリストを作成し、必要な保管面積を算出したうえで、対応可能な施設やプランを選ぶことが大切です。
具体的には、什器ごとのサイズ(幅×奥行×高さ)と数量をリストにまとめ、保管業者に共有するとスムーズに見積もりが出ます。
5. 改装スケジュールに柔軟に対応できるか
改装工事は予定どおりに進まないこともあります。工期が延びた場合に追加保管が可能か、段階的に什器を搬入できるかなど、柔軟な対応力は業者選びの重要な判断基準です。
契約前に「工期が○日延びた場合の追加料金」「途中で一部だけ搬入したい場合の対応可否」を確認しておくと、あとから慌てずに済みます。
【改装前にやっておくべき】什器の保管準備4ステップ
保管先が決まっても、事前の準備が不十分だとスムーズに進みません。ここでは、改装前に済ませておきたい4つのステップを順番に解説します。
1. 什器の棚卸しとリスト化
まず行うべきは、オフィスにある什器をすべて洗い出すことです。デスク、チェア、書庫、ロッカー、会議テーブルなどを一覧にし、それぞれ「保管する」「廃棄する」「新規購入に置き換える」の3つに分類しましょう。
写真付きのリストを作成しておくと、搬出入時の紛失や取り違えを防ぐのに効果的です。什器ごとに番号を振っておけば、搬入後の照合チェックもスムーズに行えます。
2. 不要な什器の処分・売却を先に済ませる
保管する什器が多ければ多いほど、スペースもコストもかかります。改装を機に、使わなくなった什器を先に処分・売却しておくのが賢い進め方です。
まだ使えるオフィス家具であれば、リユース業者やオフィス家具の買取サービスに引き取ってもらえる場合があります。買取金額は什器の状態やメーカーによりますが、廃棄費用を節約しつつ保管量を減らせるため、積極的に検討したい方法です。
3. 保管中に必要な備品を分けておく
改装期間中も業務を続ける場合、日常的に使うPCや書類、文房具などは保管対象から除外し、仮オフィスやリモートワーク先に持ち出す準備が必要です。
「改装中に使う」「保管に回す」の線引きを事前に各部署と共有しておくことで、搬出当日のバタバタを防げます。特に経理書類や契約書など、すぐに取り出せないと困るものは早めに仕分けしておきましょう。
4. 搬出入スケジュールを改装工程と連動させる
什器の搬出日・搬入日は、工事スケジュールとセットで計画するのが鉄則です。工事の着工前に搬出を完了し、完了後すみやかに搬入できるようスケジュールを組みましょう。
フェーズ工事の場合は、エリアごとに搬出入のタイミングが異なるため、工事業者・保管業者・社内担当者の三者でスケジュールを共有しておくことが重要です。Googleカレンダーなどの共有ツールを使うと、関係者全員がリアルタイムで進捗を確認できます。
什器保管のコストを抑える3つの工夫
什器の保管にはそれなりの費用がかかりますが、工夫次第でコストを抑えることは十分可能です。ここでは、実践しやすい3つの方法をご紹介します。
1. 保管量を最小限にする
保管コストは、預ける什器の量に比例します。前述の棚卸しの段階で廃棄・売却を徹底し、本当に保管が必要なものだけに絞り込むことが、最もシンプルで効果的なコスト削減策です。
たとえば、改装後に新しいデスクを導入する予定があるなら、古いデスクを保管する必要はありません。改装後のレイアウト計画と照らし合わせて、保管対象を決めるのがポイントです。
2. 改装業者・移転業者にまとめて依頼する
改装工事と什器の保管を別々の業者に依頼すると、それぞれに基本料金や搬出入費が発生します。改装業者が保管サービスも提供している場合は、パッケージで契約することで費用を抑えられるケースがあります。
窓口が一本化されることで、スケジュール調整や連絡の手間も減り、管理コスト(担当者の人件費・調整工数)の削減にもつながります。
3. 保管期間を短縮するスケジュール設計
保管期間が長くなるほど、当然ながら費用はかさみます。工事の着工直前に搬出し、完了後すぐに搬入する「タイトなスケジュール」を設計することで、保管日数そのものを減らす方法が有効です。
また、フェーズ工事を採用すれば、全什器を一度に搬出する必要がなくなり、保管スペースを小さくできます。たとえば、1フロアずつ改装する場合は、そのフロアの什器だけを搬出し、完了したら搬入、次のフロアに移るという流れを組めば、保管コストを分散させられます。
オフィス改装時の什器保管でよくある失敗と対策
什器保管で起こりやすい失敗パターンと、その防ぎ方を確認しておきましょう。事前に知っておけば対策を打てるものばかりですので、ぜひ参考にしてください。
1. 什器リストを作らず、搬入時に紛失が発覚した
「搬出前にリストを作っていなかったため、改装後の搬入時にチェアが数脚足りないことに気づいた」というのは、実はよくあるトラブルです。什器の数が多いオフィスほど、管理が曖昧になりがちです。
対策としては、搬出前に写真とナンバリングで什器を記録し、搬入時に照合チェックを行うことが基本です。最近ではクラウド上で什器をリスト管理できるサービスもあるので、活用を検討してみてください。
2. 保管環境が合わず、精密機器が故障した
屋外型のトランクルームや空調設備のない倉庫に、サーバーやプリンターなどの精密機器を保管した結果、湿気や高温が原因で故障してしまうケースがあります。精密機器は、温湿度変化に敏感なため、一般的な保管方法では不十分なことがあるのです。
精密機器を預ける場合は、屋内型で空調管理されている施設を選ぶのが必須です。見学可能な施設であれば、契約前に保管環境を自分の目で確認しておくと安心です。
3. 工期が延びて保管費用が想定を大幅に超えた
改装工事のスケジュールは、資材の納品遅れや追加工事の発生などで予定より延びることが少なくありません。工期が延びれば、その分だけ什器の保管費用もかさみます。
こうした事態を防ぐには、保管サービスの契約時に延長料金の単価や上限期間を必ず確認しておくことが大切です。また、予算を組む段階で1〜2週間程度の予備費を見込んでおけば、多少の工期延長にも慌てずに対応できます。
まとめ
オフィス改装時の什器保管は、「事前準備」と「保管先選び」の2つで成否がほぼ決まります。まず什器の棚卸しとリスト化を行い、不要品を処分したうえで保管量を最小限に絞ること。
そのうえで、保管期間・料金体系・搬出入サポート・保管環境・スケジュール対応力の5つの視点で保管先を比較検討することが大切です。
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